【解答】ボールベアリングには保持器(リテーナー)が無い種類がある(ベアリング編 第4問)

正解は…

ボールベアリングには、保持器(リテーナー)を使用しない種類も存在します。
それが、フルボールタイプ(総ボールタイプ)です。

保持器が無いことにより、ベアリングの隙間に異物が入り込んでも、外部へと出ていきやすくなります。
また、ボール数とともに接触点が増え、力が分散されることによって、保持器のあるベアリングに比べて受けられる荷重の範囲が大きくなります。

通常のボールベアリング
フルボールベアリング

一方で、デメリットもあります。
高速で回転させるような場所には使えない というところです。
ベアリングが回転する際、ボール同士が擦れ合います。ボールはみんな同じ方向に回転するので、ボール同士が接触する部分がお互いに反対方向に力が加わります。そうして、回転性能が下がってしまうのです。

フルボールタイプのベアリングは、食品カスなどが発生したり油を使う食品製造ラインや、半導体・電子部品のめっき(メッキ)ラインなどで活躍しています。
いずれも、極低速回転の環境下であることが絶対的な条件となります。

 

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